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ロレックスやチュードル等の、機械式時計とオーバーホールの関係についの豆知識です。

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 豆知識 

◇ 機械式時計の豆知識

時計のオーバーホール

まずは機械式時計に不可欠なオーバーホールについての豆知識です。

なぜオーバーホールが必要なのか?

ロレックスオーバーホール説明画像1 時計に限らず金属の部品同士が噛み合う機械には必ず潤滑油が必要です。
時計の場合はおよそ3〜4年でその油が汚れて機能しなくなったり、また完全に蒸発して切れてしまうためにオーバーホールが必要になります。

いつオーバーホールすればいいのか?

ロレックスオーバーホール説明画像2 目安としては車のオイル交換が3000〜5000km毎に交換するのと同じように時計の場合は3〜4年毎に行うことをお奨めしております。
中古で時計を購入した場合は前回いつオーバーホールを行ったかを知る必要があります。

どのような手順で行われるのか?

ロレックスオーバーホール説明画像3 分解→洗浄→注油・組立という順序はどのような機械でも変わりありません。
機械は全て洗浄し、汚れや古くなった油を全部落とした後に注油しながら組み立てていきます。
外装も研磨でキズを取ってから洗浄します。

どこに依頼すればいいのか?

ロレックスオーバーホール説明画像4 サファイア風防のロレックス・チュードル(クロノグラフを除く)はお預かりした翌日から30〜35日で納品しております。
ほとんどの場合が既にお伝えしてある概算のお見積り通りですので、部品交換が必要な場合に限り発生した別途費用をお伝えするようにしております。

部品の名称とその役割

次に腕時計がどのような部品で構成されているのか、またその部品がどのような役割を果たしているのかをロレックス・チュードルの部品を用い画像と共に詳しく説明していきます。

ケース(ステンレス)

ロレックスのステンレスケース説明画像 時計本体の部分です。側(がわ)とも呼ばれます。ほとんどの時計は汗やサビに強いステンレス製で出来ています。

ただその強さは酸化皮膜によるものなので裏蓋のパッキン付近やプラスチック風防の隙間の汚れの部分は腐食してしま場合があります。

ケース(18金製)

ロレックスの18金ケース説明画像 これは18金製のケースです。金は非常に酸化しづらく錆びにくいのですが、ステンレスに比べ非常に高価です。

画像のものはイエローゴールドですがステンレスのような色のホワイトゴールドや少し赤味を帯びたローズゴールドなどがあります。

ケースバック

ロレックスの裏蓋説明画像3 裏蓋のことです。

ケースバックではなく普通に裏蓋と呼ばれる方が多いようです。

風防(材質)

ロレックスの風防説明画像1 文字盤と針を保護する透明のカバーです。

ガラスという方が分かりやすいかも知れませんが、ガラスの場合はミネラルガラスを指します。
ロレックスの場合は硬質のサファイアクリスタルですが、古いモデルはプラスチックです。

風防(判断)

ロレックスの風防説明画像2 お手持ちの時計の風防の表面に細かいキズがあればプラスチック、キズがない場合はサファイアクリスタルといったような判断が出来ます。

風防(カシめ)

ロレックス風防カシめ説明画像 ケースにはめ込んだ風防はそのままですと外れてしまいますので次に説明するベゼルでカシめます。

スムーズベゼル

ロレックススムーズベゼル画像 風防を留めておくためのリング状の部品。文字盤につづきかなり目立つ部分です。

ベゼルが違うだけで随分印象が変わりますので装飾性に力を入れているメーカーも数多くあります。画像はスムーズベゼル、またポリッシュドベゼルと呼ばれる一番シンプルなものです。

ピラミッドベゼル

ロレックスピラミッドベゼル画像 ロレックスでは一番ポピュラーなフルーテッドベゼルです。

ピラミッドベゼル、またギザギザであることからギザベゼとも呼ばれています。このベゼルはキズがつくと研磨出来ないのでリカットで対応します。

GMTベゼル(固定タイプ)

ロレックス固定ベゼル画像 GMTベゼル(動かないタイプ)です。24時間針がついている時計に使われます。

短針が独立して動く機能がついた時計の場合は任意の2ヶ所の時間を同時に読み取ることが出来るので、海外出張の多いビジネスマンなどには大変便利です。

GMTベゼル(可動タイプ)

ロレックス可動ベゼル画像 GMTベゼル(動くタイプ)です。

こちらは先ほどの短針が独立して動く機能がついた時計の場合はベゼルを回転させることによりさらに第3の場所の時間を知ることが出来ます。

ダイバーズベゼル

ロレックスダイバーズベゼル画像 ダイバーズベゼルです。水中での経過時間を計るのに使われます。

ダイビングで重要な減圧の段階を知るのが目的なので一方向にしか回らず知らない間にベゼルが逆回転することはありません。ただビンテージウォッチに関しては両回転するものもあります。

ルミナスポイント

ロレックスルミナスポイント画像 先ほどのダイバーズベゼルについている目印となる部品です。

ベゼルを回転させてこの部分を分針に合わせて潜水時間を判断します。

ヘリウムエスケープバルブ

ロレックスエスケープバルブ説明画像 深海用のダイバーズウォッチについている部品です。

飽和潜水時にケース内に入り込んだヘリウムガスを外に排出するための圧力自動調整バルブでこの装置がないと時計が破裂してしまいます。

リューズ

ロレックスリューズ画像 時刻を合わせる・日付を変更する・ゼンマイを巻くなどの操作をする部品です。

右側のケースに装着する方をチューブと呼びます。

リューズ(ねじ込み式)

ロレックス純正リューズ画像 ロレックスのようなねじ込み式リューズでねじ込めなくなった場合はリューズの内側のネジ山が減っているのが原因でリューズ交換が必要となります。

リューズ(操作)

ロレックスリューズ操作説明画像 リューズを解放した一段目はゼンマイを巻くモードです。もう一段引くとカレンダーを切り替えるモードです。さらにもう一段引くと時刻合わせモードです。

古いモデルは二段しか引けずカレンダーの早送りが出来ません。

インデックス(バーインデックス)

ロレックスバーインディックス画像 時計の顔ともいえるダイアル(文字盤)。その周囲にある時間を示すための印をインデックスと呼びます。
種類は豊富で画像のようなバーインデックスもあればローマ数字やアラビア数字、また単なる夜光のドットの場合もあります。
インデックスの違いにより時計の表情ががらりと変化します。

インデックス(ダイヤモンド)

ロレックスダイヤモンドインディックス画像 このようなインデックスにダイヤモンドを用いたものもあります。

メーカーによっては他の貴石や半貴石を用いたものもありますが通常よりもかなり高価になります。

インデックス(スターダイヤル)

ロレックススターインディックス画像 インデックスが星の形をしたものもあります。スターダイヤルと呼ばれています。

ブレスレット(三連巻き)

ロレックスステンブレス画像 時計を腕に巻くための部品。略してブレスと呼ぶ場合が多く、金属ブレスや革ブレスといったような使い方をします。

画像のものはステンレスの三連巻きブレスです。

ブレスレット(五連ジュビリーコンビ)

ロレックスジュビリーコンビ画像 こちらは18金とステンレスの五連ジュビリーコンビブレスです。

フラッシュフィット

ロレックスフラッシュフィット画像 ケースとブレスを繋ぐ部品がフラッシュフィットです。

現在は金属無垢ですので変形しないのですが金属の板を折り曲げて作ってあるものは徐々に拡がっていきますので、その際には調整が必要となります。

クラスプ

ロレックスクラスプ画像 ブレスの留め具の部分です。バックルともいいます。
この部分で長さを微調整出来ます。

中板

ロレックス中板画像 クラスプの内側にある折り返しの部品です。

すぐに外れてしまうような場合は↑のカーブをきつくするとパチッと留まるようになります。逆に外れにくい場合は↑のカーブをゆるくすればスムーズに外れるようになります。

ロレックス・チュードルに関する疑問解消

ロレックス・チュードルに関する様々な疑問を解消します。
特に技術的な疑問などは情報掲示板やYahoo!知恵袋などから正確な情報は得られませんので技術者の立場からお答えします。

デイトジャストの日付が12時ちょうどに切り替わりません。これは故障でしょうか?
故障ではありません。
デイトジャストとはちょうどに切り替わるという意味ではなく、瞬時に切り替わるという意味です。12時±5分前後でしたら正常です。
機械式時計はある程度の部品の誤差というものが必要で、その誤差がある程度ないと動きません。

祖父が購入し父から譲り受けたデイトジャストを使っています。日付の早送りが出来ないのですがこれは故障ですか?
故障ではありません。
お手持ちの時計は四桁品番のデイトジャストかと思いますが、Ref.1600/1601/1603などのデイトジャストは日付早送り機能が付いておりません。

前期型のRef.1016 エクスプローラー1を所有しております。ハック機能がないので秒針を止められないのですが、ハック機能を付加することは出来ますか?
残念ながらハック機能を付加することは出来ません。

エクスプローラー2を所有しています。日付が切り替わる時に短針がかなり動くのですが、これは故障ですか?
故障ではありません。
その現象は針飛びです。
cal.3185は短針の遊びがかなりあります。GMTマスター2も同じ機械を搭載しておりますのでやはり同じ現象が見られます。針飛びを極力抑えるのに針座という部品のテンションを若干強くして対処する場合があります。

日付を早送りしてはいけない時間帯があると聞いたことがあるのですがそれはいつですか?
日付が切り替わる深夜0時から±4時間前後と言われており、またメーカーでもそのような説明をしますが、ロレックスの場合は部品が破損しないような構造になっていますので実はそんなに気にすることはありません

ただcal.2135を搭載したモデルは破損しなくても部品が外れてしまうとずっと半目で日付が進んだり、瞬時に切り替わらなくなったりしますので先述の時間帯での日付の早送りは避けた方が良いです。レディース・ボーイズの時計で時刻を合わせる際に奥へ巻いて進むようですとcal.2315が搭載されています。

チュードルの場合ですとcal.7750が搭載されているクロノタイムは部品が破損しますので日付
を早送りしてはいけない時間帯には絶対に早送りしてはいけません。いずれにせよ日付の早送りをするのは昼の時間帯と覚えておけば間違いはないでしょう。

デイトナを所有しています。ハック機能がないので時刻を逆に戻して秒針を止めて合わせていますが大丈夫でしょうか?
壊れてしまうので絶対にするなと掲示板で指摘されてしまいましたので。
問題ありません。
その程度で壊れてしまうような構造にはなっておりません。
おそらくエルプリメロ搭載の自動巻きデイトナかと思いますが、手巻きデイトナの場合ですとちょっと遅れているからといって一杯に巻かれたゼンマイにさらに力を加えて振り当たりを起こさせて秒針を早く進めるような調整をするのはやらない方が無難です。

新品でロレックスを買って5年が経過しました。今は問題なく動いており絶好調です。調べるとオーバーホールは3年に1度やらないといけないとのことですが本当ですか?
どこの時計修理業者も大体3年に1度というスパンを推奨しており、また弊社でも建前上3〜4年に1度というスパンを推奨しております。
ただ必ずオーバーホールをしないといけないという訳ではなく、あくまでもそれ位のスパンでオーバーホールをしておけば安心ですという感じです。
ロレックスの場合は強いゼンマイが入っておりますので油が切れても動いてしまいます。油が切れた状態で使用し続けると部品が摩耗していくのですが、ロレックスの部品はかなり丈夫ですので15年もオーバーホールをしていなくても部品を交換しなくて大丈夫な場合があったりします。
オーバーホールは時計を大事にするのであれば定期的にした方が良いですし、あまり気にしないのであれば不具合が出てからでも遅くはありません。ただ部品交換が必要となるリスクは避けられません。

プラスチック風防のロレックスですがお風呂に入っても大丈夫でしょうか?
プラスチック風防のモデルはダイバーズウォッチでも防水性能を期待してはいけません。
ある程度の防水性能を求めるのであればメーカーのメンテナンスが必要となります。
基本的にプラスチック風防のモデルはビンテージですので水気に気を付けてあげることがより長くお使い頂けるコツです。

現在ついているプラスチック風防をガラスに変更出来ますか?
変更は出来ません。
風防自体にある程度伸縮性のあるプラスチック風防とシリコンパッキンなどを使用するミネラルガラスやサファイアガラスとは取り付け方が違います。

古いデイトジャストを所有しています。ガラスがキズだらけで見づらいのですが、交換するしか方法はないのでしょうか?
おそらくプラスチック風防かと思いますが、コンパウンドで磨けば細かいキズでしたら取ることが出来ます。
プラモデル屋さんで300円位で売っておりますので試してみてはいかがでしょうか。
ただ深いキズは取れませんので交換するしかありません。

サファイア風防の縁が欠けてしまいました。キズもありますので研磨で綺麗に出来ますか?
出来ません。
残念ながらサファイア風防の研磨は出来ませんので、気になるようであれば交換での対応となります。

文字盤の夜光が光らなくなってしまいました。夜光の塗り直しは出来ますか?
トリチウムの半減期が過ぎると夜光は光らなくなります。文字盤や針の夜光は放射性物質の
トリチウムではなく蓄光性のルミノバが現在主流ですが交換するのであれば日本ロレックスにご相談下さい。

リューズを最後までねじ込んだ時に王冠マークが真上を向かないのが気になります。真上を向くように出来ますか?
リューズの王冠の向きはケースチューブに関係があるのですが、こちらは個体差があり全てバラバラです。
チューブをケースに装着する際に最後まで締めた状態で王冠の向きが決まるのですが、リューズの内側の溝の状態も関係しておりますので真上に向くようには調整出来ません。王冠マークが真上を向いているのはたまたまです。

ブレスの長さを短くしたいのですがコマのネジがないタイプのようで調整出来ません。どうしたら短く出来ますか?
おそらく巻きブレスかリベットブレスかと思いますが、巻きブレスで5連ジュビリータイプですとカットしてロウ付け、また3連ですと板を曲げてあるコマに刃物を差し込んでコマを抜きまた戻すという作業になります。リベットブレスの場合も3連の巻きブレスと同様です。

ブレスが伸びてコマとコマの隙間がかなり広がってしまっているのですが直せますか?
ブレスが伸びてしまっている原因はコマの横に貫通しているピンの変形によるものです。理論上はそのピンを全て抜き新規のピンを圧入すれば直るのですが、メーカーで新品を購入された方が安上がりです。

デイトジャストを所有しています。ギザギザのピラミッドベゼルをツルツルのスムーズベゼルに変更出来ますか?
部品を支給して頂ければ可能です。
時計の型番が
Ref.1601 Ref.1603---Ref.1600のベゼル。
Ref.16013 Ref.16014 Ref.160303---Ref.16000のベゼル。
Ref.16220 Ref.16233 Ref.162343---Ref.16200のベゼル。
ただ違うタイプのベゼルに交換してしまうとメーカーでは偽造品扱いとなりますので自己責任ということになります。

ロレックスをしたままゴルフは大丈夫ですか?
問題ないかと思います。
ゴルフ以外のスポーツではテニスの伊達公子選手が現役時代にコンビのレディースをしてプレイしておりました。

自動巻きのロレックスを使用しています。休みの日は時計をしないので止まってしまうのですが、手でゼンマイを巻く際に巻き過ぎてゼンマイが切れたりしないのですか?
切れません。
自動巻きの時計はゼンマイが一杯に巻かれてそれ以上巻こうとするとゼンマイが入っている香箱内でスリップする構造になっておりますので巻き過ぎても切れることはありません。
ゼンマイが解けた状態で手で巻く時は40回ほど巻いてあげれば一杯になります。

ロレックスを時計ごと超音波洗浄機に入れて洗っても大丈夫ですか?
ブレスを外してブレスだけ超音波洗浄機に入れて洗うことはむしろ望ましいのですが時計ごとの洗浄は避けて下さい。
以前にRef.14270のエクスプローラー1で超音波洗浄機に丸ごと入れて洗浄したらひげゼンマイが切れてしまったという事例があります。